古代日本のフレームワーク「一霊四魂三元八力」

フレームワーク (英語: framework)という言葉があります。

辞書的な意味では、開発・運用・意思決定を行う際に、その基礎となる規則・構造・アイデア・思想などの集合のことを指していて、通常は「枠組み」などと訳されることが多い言葉です。

例えば、以下のように使われます。

【マーケティングのフレームワーク:4C】
Customer Value(顧客にとっての価値); Cost to the Customer (顧客の負担); Convenience(入手の容易性); Communication(コミュニケーション)

【ビジネスのフレームワーク:ヒト・モノ・カネ】

実は日本には古代(1000年以上前)から、人間という生き物を表わす「一霊四魂三元八力」というフレームワークがありました。

一霊四魂(いちれいしこん)とは、人の精神の働きを意味します。

三元八力(さんげんはちりき)とは、肉体の構成要素と肉体の働きを意味しています。

両方合わさって、人間という生き物が成り立っていると考えられてきました。

四魂というのは、人の精神構造を四気筒エンジンのようなものとして例えたものです。

達成する働きの荒魂(あらみたま)・慈しむ働きの幸魂(さちみたま)・調和する働きの和魂(にぎみたま)・究める働きの奇魂(くしみたま)の四気筒です。
四魂のバランスの崩れから、怒りや悲しみ、嘆きや怖れが生まれます。

一霊というのは、四魂をコントロールしつつ、天地宇宙とつながり、直観・俯瞰する機能であり、直霊(なおひ)と言います。

三元というのは、人間の肉体を構成する三つの要素であり、剛(硬い骨格)・柔(皮膚・筋肉・内臓)・流(血液・リンパ液・髄液)を意味しています。
     
合氣道では、この三元に氣を加えています。

八力とは、人間の精神と肉体から発揮されるエネルギーであり、もっと簡単に言うと骨盤の8種類の動かし方です。
【動と静・凝と解・分と合・引と弛】 

合氣道の目的は、この一霊四魂三元八力を整え、天地宇宙と一体となり、生を全うすることにあります。

人間をこんなに精密なフレームワークでとらえてきた古代日本人って、すごいと思いませんか?

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